再発見された1927 年北丹後地震の地表地震断層の痕跡

曽根原 崇文・草野 高志

 1927 年に甚大な被害をもたらした北丹後地震では,郷村断層と呼ばれる地震断層が地表に出現しました.学術的に極めて貴重な郷村断層は多くの研究者の関心を集めることとなり,日本における地震・活断層研究の進展に大きく寄与しました.本論は,地震発生から86 年を経た現在に至って,改めて確認された郷村断層の微地形について,その失われつつある現況を記録したものです.筆者らは累積変位量の大きなこの微地形を保存して活断層研究の対象とすると共に,山陰海岸ジオパークのジオサイトとして活用することを提案しています.

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