平成23 年台風12 号による崩壊発生から3 年後の深層崩壊地
和歌山県田辺市の2 事例の記載

曽根原 崇文

 平成23 年(2011 年)の台風12 号に伴う豪雨により,紀伊山地では大規模な斜面崩壊が多発しました.その被災状況はテレビやインターネット等により大きく報道され,「深層崩壊」という言葉が広く知れ渡るきっかけになりました.被災地においては復旧・対策工事が進みつつありますが,災害発生から3 年近くが経った今でも,多くの箇所で崩壊の痕跡が残されています.本稿では,崩壊発生当時の状態を残す2 つの深層崩壊地(和歌山県田辺市)について,インターネットで公開されている既往報告書等と,著者による補足的な地形・地質の現地観察に基づき,約3 年後の現地状況について報告しています.

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