測定手法について


主な測定目的


測定対象物

  • 埋没樹木(材化石を含む),葉,種実など植物遺存体(植物遺体,植物遺骸)
  • 骨,歯,貝殻,サンゴなど動物遺存体(動物遺体,動物遺骸)
  • 化石,微化石(有孔虫,花粉など),鍾乳石
  • 土壌
  • 土器付着炭化物

原 理

  • 放射性炭素(14C)が壊変し、時間を経るごとに減少することを利用します.
  • 試料中の炭素をグラファイト化し、加速器を用いて炭素同位体量を測定します(AMS法).
  • 14C年代はLibbyの半減期(5568年)を使用して計算します.得られる14C年代は1950年から遡った年代(yrBP)です.
  • 14C年代は,較正プログラムを用いて暦年代(cal BP)に較正します.

特 徴

  • 炭素を含むものであれば適用でき,約5万年前よりも新しい試料の年代測定が可能です.
  • 炭素含有量によりますが,概ね数g程度の未処理試料からの測定が可能です.

測定のための注意点

  • 採取や保管の際には,試料以外の炭素が混入しないように注意が必要です.
  • 測定試料と,想定するイベントとが一致するのかを試料の埋没状況からも十分に検討する必要があります.
  • 測定試料が陸生か海産物なのか明らかであると,正しく暦年較正することができます.