愛媛県砥部衝上断層の変形構造に基づく中央構造線の砥部時階 および石鎚時階の運動像の検討

窪田 安打

 
 中央構造線は活動時期の異なる複数時階の断層運動を記録している.愛媛県砥部(とべ)町に露出する砥部衝上断層は,中央構造線の砥部時階及び石鎚(いしづち)時階の断層運動を記録した貴重な露頭である.それ故,古くから変形構造の記載や年代測定が行われ,近年ではそれらの結果を基に中央構造線の運動史が総括されている.しかし, 断層境界面付近の変形構造を示すデータが少ないという問題があった. そこで本研究では,先行研究では示されていなかった断層露頭の詳細なスケッチおよび変形構造の追加記載を行い, 砥部時階および石鎚時階における中央構造線の運動像をより詳細に議論した.

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