蒜山地質年代学研究所の社屋・設備改変と岩石加工の可能性

藤原 誠

 
 蒜山地質年代学研究所は本社を岡山市中区中島に置き,1 階を試料置き場,2 階を事務室として利用していた.岩石薄片作製や研磨片の作製,年代測定用の試料処理等は岡山理科大学の石工室を借りて作業を行っている.このシステムの問題点として,重量のある岩石試料を持って岡山理科大学まで行かなければならないこと,試料を積載した車両で学内に乗り入れるため,駐車場問題が発生すること,運搬中に試料が破損しかねないこと,入試やその他の行事のため岡山理科大学の施設が利用できないことがあること,今後の継続利用の不透明性などが挙げられる.岡山理科大学の施設を占有し,学生を締め出すことがあってはならないため,できる限りは本社社屋内で作業を行うよう本社1 階を改装し,岩石加工等の作業部屋を製作することになった.ここでは,新たに作った作業部屋およびその中に設置した機器類と,それらを用いてどのような作業が可能になったかについて述べる.

△クリックするとPDFファイルを表示できます