Subscribe to RSS feed

株式会社 蒜山地質年代学研究所公式Webサイト

地質技術 No. 7

2016 年度じぇーじーねっと地質学講座特集

 今号の特集テーマを見て不思議に思われた方もいるかもしれません.「じぇーじーねっと」とはNPO法人地球年代学ネットワーク(jGnet)のことです.この組織は「地球年代学とその関連分野に携わる国内外の研究者と技術者が協働して先端技術の研究開発を行いながら防災と資源開発等の社会的な課題にも貢献できる次世代の人材を育成し,その成果を科学教育の一環として社会に還元すること」を目的とし2014 年4 月に設立されました(その経緯については「地質技術」第5 号に掲載された板谷徹丸さんによる読み物をご参照ください).昨年(2016 年)からは普及啓発事業も本格的に始まり,8 月に岡山県赤磐市において市民向けの講演会である地質学講座1「赤磐市域の地質と成り立ち」が開催され,10 月には地質学講座2 として「秋の露頭観察会(赤磐市の地質遺産)」という野外観察会も実施されました.このjGnet の活動には弊社も積極的に関わっております.そこで「地質技術」第7 号は,じぇーじーねっと地質学講座1・2 に関連させ,赤磐市域を含む吉備高原の地質をテーマとして原稿を依頼することを考えました.その内容として,地質学講座1 で講演された3 名の方にその内容をベースとするレヴュー(研究論文)と,地質学講座1および2 の主催者による報告(読み物)を柱としました.幸いにも地質学講座の講演者や主催者の方には,今年1 月に打診をしたところ直ぐにご快諾をいただきました.また,テーマに関連させて赤磐市とその周辺地域の地質に関連した原稿も募り,最終的には技術報告1 編と地質データベース[露頭紹介]1 編を掲載することになりました.

【データベース】[露頭紹介]吉備層群周匝層


【読み物】 2016 年度じぇーじーねっと地質学講座の概要


岡山県赤磐市の海底岩石(夜久野オフィオライト)


古地磁気が語る日本列島・日本海の形成


吉備高原の地形と古第三系“ 山砂利層”


【読み物】 赤磐市域の地質遺産候補を対象とした露頭観察会


【技術報告】 基盤岩種を反映する地形量:吉備高原東部,赤磐-和気地域の例


 巻頭カラーページには,地質データベース[露頭紹介]吉備層群周匝層(曽根原・八木・郷津・後藤)が掲載されています.ここでは地質学講座2「秋の露頭観察会(赤磐市の地質遺産)」でも訪れた露頭について,露頭写真の他,新たに得られた礫組成データや礫の年代測定結果も合わせて解説しております.
 以上のように今号の内容は,岡山県赤磐市とその周辺地域(吉備高原)の地質に関わる特集となっております.とりわけレビュー論文は各方面の第一人者の方に執筆していただいております.この1 冊を通じて,この地域の地質について理解を深めていただければ幸いです.

 △クリックするとPDFファイルを表示できます

   

研究報告誌「地質技術」は、地質学に携わる研究者および技術者の方々からの投稿を受け付けております。
編集方針と原稿の書き方はこちら

Back to top研究報告誌へ
All right reserved, Copyright (C) 2003- Hiruzen Institute for Geology & Chronology

Hiruzen Institute for Geology & Chronology