炭酸塩岩のガラスビードを用いた蛍光X線分析

澤田 順弘・紅野 安彦・中尾 文彰・郷津 知太郎

 炭酸塩岩の代表である石灰岩は全堆積岩の約20%(例えば,平凡社「新版地学事典」)を占める上,地球環境変遷の記録媒体として有用であり,また,産業的にはコンクリート材料に利用されるなど,重要な岩石です.しかし,炭酸塩岩を扱った蛍光X線分析(化学分析)の具体的方法を示した研究は稀少です.著者らは,試行錯誤を繰り返しながら分析試料作製の最適条件などを導き出すことに成功し,主成分であるカルシウム以外の微量元素も精度よく分析することができる方法を提示しました.学術分野だけでなく産業分野でも本知見が活用されることが期待されます.

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