地質技術No. 14
熊山を登ってみよう ―日本の名峰と地質的に比肩する低山―
曽根原 崇文
熊山(標高約500 m)は岡山県南東部に位置する独立山塊で,その名前は吉備国の隅(古語の隈)に由来するそうです.古くから霊山として信仰の対象とされ,山頂には非常に珍しいピラミッド型の石積み遺構(熊山遺跡)もあります.この地域では一番高い山であり,山頂からの眺望が良く,交通アクセスも良いので軽登山を楽しむ人も多いです.また,山頂には樹齢700年と推定される二本の天然杉の大木があり,自然豊かな場所でもあります.このように熊山は魅力の多い山ですが,実はあまり知られていない地質的な魅力があります.それは恐竜時代に存在したカルデラ火山と基盤岩の境界が,低山ながらも大きな地質断面をもって分布していることです.この読み物では熊山の地質的な魅力とその背景を解説するとともに,登山ルート沿いにおける見どころをたくさんの写真とともに紹介しています.
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