地質技術No. 15-2
吉備高原地域で千数百万年前の地層(中新統)から当時の入江の地形や環境を推測する
鈴木 茂之

吉備高原地域に分布する約1500万年前の中新統(新しい時代の地層)の分布と堆積環境の解明を主題としています。筆者は、不整合(古い基盤岩と新しい地層との間の境界)の追跡と、貝化石や巣穴の跡などの堆積相の観察を通じて、中新統が堆積した当時の古地形が現在の谷筋に似た入江の環境であったと推測しています。特に、津山市の宮川沿いや高梁市有漢町での露頭の具体的な写真や地質断面図を用いて、泥質片岩や花崗岩といった堅い基盤岩の上に、礫岩や砂岩からなる軟らかい中新統が重なっている様子を詳細に解説しています。この研究は、不整合面が当時の地表面であったことを示し、これをたどることで過去の地形を復元できるという地質学の重要な概念を実証しています。















