年代測定
測定手法について
主な測定目的








測定対象物
- テフラ,火山岩
- レスなどの風成堆積物・水成堆積物
- 土器・焼石・焼土などの焼成考古遺物
※いずれも石英・長石類を測定します
原理
- 熱ルミネッセンス(TL)法は被熱年代,光ルミネッセンス(OSL)法では最終露光年代が得られます.
- 鉱物が受けた自然放射線の量を基に年代を得ます.
- 蓄積線量と年間線量をそれぞれ測定し,蓄積線量を年間線量で割ることで年代を求めます(ESRと同様).
- 蓄積線量は,加熱または光照射によって生じるTLやOSL発光量から求めます.
- 年間線量は,通常は試料中のU,Th,K濃度から計算で求めます(弊社ではGe検出器を用いたガンマ線測定を実施します).
特 徴
- 地表に普遍的に存在する石英や長石を測定対象とするため汎用性が高い手法です.
- 堆積物の堆積年代を直接測定できます.
- 測定に必要な採取試料量は,握り拳2個分程度です.
- 約100年~数10万年前の範囲の年代測定が可能で,誤差は一般的に5~10%程度です.
- 長石のOSLは特にIRSLと呼ばれ,post IR IRSL(pIRIR)などの測定プロトコルがあります.
- 被熱履歴の推定にも利用できます.
測定のための注意点
- 試料は過去に500℃程度の熱によって,信号がリセットされていることが必要です.※TL
- 試料が堆積時に十分に露光していなければ,年代を古く見積もってしまいます. ※OSL
- 年間線量の大小によって,測定可能な年代範囲が異なります.
- 堆積物の年代測定の場合,採取から測定まで露光させてはいけません.
- 年間線量の補正に試料の含水比を使用するため,採取後の試料は密封しておく必要があります.
- 土器などのTL年代測定の場合,正確な年代を得るには埋没していた周辺の土壌も必要です(大まかに年代の新旧を判別することは可能です).